RICPプレスリリース・メールマガジン

メールマガジン 2011年04月22日号

「商業施設が持つチカラ」木下志郎

はじめに、3月11日に発生いたしました東日本大震災にて亡くなられた
方々のご冥福をお祈り申し上げますと共に、被災された皆様、
またその御家族の方々に謹んでお見舞い申し上げます。
お一人でも多くの命が救われる様、お一人でも多くの方々が、
一日でも早く元の生活を取り戻せる様、強く願っております。


震災後、本メールマガジンを通常通り配信すべきか苦悩致しました。

有史以来、地球上で起きた大地震の2割が日本列島を襲い、
日本人はこの過酷な宿命を受け入れつつ
立ち向かって来たと言われています。


私自身、16年前の阪神淡路大震災の時、
勤めていた会社の事業所閉鎖、関西撤退を経験しました。

その後、復興支援で立ち上がった会社で勤務させて頂く機会を得て、
微力ながら神戸の現場で復興の一助となるべく
被災者の方々と共に奮闘した日々を思い出さずにはいられません。

この会社は未経験の「商業施設事業」で、
被災地神戸に大規模な雇用機会を創出しました。
また、当時斬新なアイディアであったイニシャル負担無し、
歩合1本の「一坪ショップ」や「ワゴンショップ」等の
支援企画を打ち出し、被災から立ち上がろうとする
多くの事業者がこれに挑み、出店下さいました。
「商業施設」、「テナント店舗」共に、完成度や運営方法、事業性等、
どれを取ってもお世辞にも優れているとは言えない状況でしたし、
報道では決して表に出ない、
命賭けの緊迫した事態に悪戦苦闘した日々でした。

施設スタッフ、テナントスタッフも
多くが被災者であるという環境下で、
共に働ける喜びを噛み締めながら、一日でも早い復興を目指し、
「如何に被災地を盛り上げられるか?」
「沢山のお客さまに来店して頂き、喜んで頂けるか?」を必死に考え、
休む暇も寝る暇も惜しみながら売場に立ち、汗をかき、
大きな声を出し働いた姿を昨日のことのように思い出します。

私はこの時、「商業施設」の持つ大きな力、
「街」「生活」「人」に対する役割の大きさに魅せられ、
商業施設開発に携わらせていただくことに、
本当に誇りを感じました。

数年後、この会社の商業施設事業の役割は
静かに終わりを迎えましたが、
ここで誕生したショップの中には、他のSCでデビューを果し、
現在大きく発展されている企業もございます。


今、商業コンサルタントとして、
我々の出来る事は小さな事かもしれません。
しかし商業施設の持つ力を信じ、
小さくとも「一筋の希望の光」を灯す役割を
地道に果たしていきたいと考えております。


常務取締役 経営企画本部長
木下志郎



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